思索と妄想

石井和沙(いしいかずさ)/イサイシズカの雑記

映画『涼宮ハルヒの消失』鑑賞

ようやく初見。初公開から既に6年も経っていたのか。時間の流れがどんどん速くなっていくなあ。 ちなみに原作は未読。

相変わらず、ソツなくきっちり作ってるなと。要所要所で映画的なロケーションをきっちり選んできたりして、映画としてのパースペクティブもちゃんと考えてる。ただまあ、逆にその辺が、頭で考えて選んでるなーという印象は持った。それが悪いわけじゃないけど、僕はどちらかというと演出家自身の原風景とか思想を映画に求めてる人なんで、どこかしら物足りなさは感じてしまったり。

撮影処理はこれまでの経験が生きてるなーと。どうすれば実写ぽくなるかはテレビのほうである時期散々試行錯誤してて、そのときの流れが今でも続いてるんだろうか。

プロット面は、世代的にどうしてもビューティフルドリーマーを彷彿としてしまう。これは原作ありだから、もし意識しているとしたら原作のほうだけど。石原さんも武本さんも職業演出家としてのバイアスのほうが圧倒的に強いから、原作の意図から外れるようなことはしてないだろうし。ていうか、あの二人が演出家として組んだの初めて見た気がするけど、どういうふうに住み分けしてたんだろ?誰がどのへんまで手を入れているか確認したわけじゃないので適当な想像だけど、銀残しぽい黒味の入った画調とか1コマ打ちのスローモーションとか、全体的には武本さんらしい作り方になってるなとは思った。